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松籟亭《平田雅哉》@呉 [建築&アート情報]

GWを使って呉市に帰省してきました。
呉市は瀬戸内特有の山々で囲まれたすり鉢状の港町に造船業、鉄鋼業等の第2次産業が残る珍しい地域で、IHIや日立、日新製鋼の他、海上自衛隊、海上保安庁の関連施設も多くあり、職住が一体となった魅力的な風景をもつ街です。
食文化も特有で、昔からある昭和な洋食屋や食堂が数多く残り、最近では呉冷麺、呉うどん等地元特有の麺文化も取り上げられており、町中至る所で行列を見かけます。
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市町村合併で行政区が巨大化した呉市。同じ市内でも車で30分程で重工業地域とは正反対の風光明媚な島群に行く事ができます。今回の目的地はそんな島々の一番点前にある下蒲刈。そこには昭和の名工、平田雅哉が手掛けた松籟亭が枚方から移築されています。ご無理を言って内部を見学させてもらいました。
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常時使われているわけではないので外観内観とも少し草臥れた印象ですが、中心に広間、水屋、小間を配置し、ぐるりと廻れるプランはさすがに秀逸。三方明け放つことができる広間や材料の使い方、部材の繊細さ等、初期の作品なのに流石といった感じでした。
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広間横の広縁。雨戸を全て開け放ったら凄いことになると思います。
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広間の廻りは縁がぐるりと廻っています。
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そのまま広縁から小間に入ることができ、小間から水屋、水屋から玄関まで連続して広間を中心に回遊することができます。初の平田雅哉建築でしたが大変勉強になりました。
平田雅哉が手掛けた芦原温泉のつるやや城崎温泉の西村屋、新かめや等も勉強という名のもと泊りに行ってみたいものです。
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飛魚出汁の自販機で有名なうどん屋だし道楽。大阪にも4台あるそうです。
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呉細うどん。炙った飛魚の香りがたまりませんでした。


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