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大人の遠足in京都《昼の部、能鑑賞》 [建築&アート情報]

定期的にやるやると言いつつ、のびのびになっていた“大人の遠足”、家族の無言の反対を押し切り週末に決行して参りました。いつもは建築巡りがメインですが、今回のメインイベントは初の能舞台です。世阿弥生誕から650年強と長い歴史を持つ能楽は茶道同様、日本文化の根源を司る総合芸術です。高貴であり、難解ではありますが、とりあえず考えずに感じることを胸にどきどきの初鑑賞です。
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と、その前に長い公演時間に堪えるだけの栄養をということで第一旭本店で朝食です〜
何と朝5時半〜午前2時までと脅威の営業時間。10時前に到着でしたが待ち時間がでていました。
演目のあらすじに目を通しながら瞬時に完食。流石本店、でらウマです。
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今回の鑑賞場所は岡崎にある京都観世会館で、演目は箙(えびら)二人静、山姥と狂言の梟山伏です。年齢層は殆ど60,70代越えの品の良いおじい、おばあ様方なので我々が若造に見えます。公演時間ギリギリに行ったので見所(席)は中正面の最後列に。。とはいえ全体的には然程大きくないので程良い距離感で後ろを気にせず見る事ができました。角柱が少し邪魔でしたが。
優雅なシテの動きをみていると能の世界は日常と時間の捉え方が全く違うことがわかります。1/4倍スローが故に所作の一つ一つが美しく見え、微細な抑揚や動きを感じることができ神秘体験に近いトリップしたような感覚になります。決して劇的ではなく、淡々と進む時間は分かり易いロックやポップと違い、徐々に心地よくなるエレクトロニカや現代音楽のよう。あらすじだけでなく現代語訳がないと中々分かりずらい部分もありますが、舞と謡と囃子のスローでミニマルなコラボに徐々に心地よくなることができました。そして前からも隣からも安らかな寝息が。。
今回は能楽堂だったので照明が少し明るかったですが、昔のように時代劇にでてくるような篝火の下で見ればより幽玄な雰囲気がでてくる気がします。
次回、家族の許可がおりれば季節の良い時に屋外で見てみたいと思います。
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岡崎ということで、久しぶりに山縣有朋の別邸無鄰菴へ。
40までにモダンな数寄屋をつくってみたいと改めて思いました。
大阪に戻り、疲れた体に鞭打って大人の遠足夜の部へ。。長い長い夜に突入です。


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