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日本の美しい酒蔵《書籍出版》 [建築&アート情報]

共著させていただきました「日本の美しい酒蔵」が発売されました。出版社のエクスナレッジからホームページに掲載していた修士論文のまとめを見ていただき取材、執筆の依頼を受けたのが2年前。全国でも酒質と建築の質が高い蔵元をピックアップし、2年がかりで酒蔵を取材しました。長い年月をかけて作りこまれた酒蔵や新しい現代的な酒蔵をフラットに並べて構成しています。酒蔵の中の香りや熱気が伝わるような美しい写真がたくさん掲載されていますので、是非手にとってご高覧ください。



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呉→SANAA@岡山 [建築&アート情報]

広島への帰省がてら、岡山市内のSANAAの建築群を見に行ってきました。まずは岡山駅の南側にあるJUNKO FUKUTAKE HALLへ。名前でわかるように岡山本社であるベネッセの創業者の娘にあたる福武純子氏から寄贈された建物です。直島を含めアートや文化に造詣が深く地元愛に溢れた一族なのがわかります。
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6枚の屋根がそれぞれ異なった高さと勾配によって場を従えつつ、連続しながらオープンな空間を構成しています。
屋根でオープンな場をつくっている意味では日本的な要素も。老若男女に受け入れられそうな建築でした。
敷地がより広くて引きがあればよりSANAAっぽさが浮き立つ気がします。
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JUNKO FUKUTAKE HALL

続いては岡山市内の北側に位置し、これまた岡山大学の敷地内にあるJテラスカフェです。JはJUNKO FUKUTAKEのJです。山裾の閑静で自然豊かな学生通に面しており、比較的広い敷地に面しているので構成も含めてSANAAっぽそさがにじみでています。
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薄い屋根、細い柱、広い土地に自由に場をこしらえる、そんな大らかな建築が羨ましく感じます。
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早朝の訪問の為、内部に入る事ができませんでしたが、グラスハウスの為ほぼほぼ見学可能でした。
J TERRACE CAFE

カフェの前の道を隔てた所にあるのが岡山大学交流広場のパーゴラです。
早朝で誰もいなかったせいもあり、原初的でプリミティブな建物に神聖さすら感じました。
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学生時代にはお洒落にしかうつっていなかったSANAA建築ですが、改めて見学するとクリエイティブという意味で、日々の業務との距離感を痛感しました。
世界のトップレベルとの差を感じつつ、うな垂れながら帰路に。
先は長ーい!

建築ツアー《広島〜兵庫》 [建築&アート情報]

尾道の視察を終え、帰路の道中にたくさんの建築を見てきました。まずは中村拓志氏設計のリボンチャペル。瀬戸内海と広い空をバックに軽快な造形です。絵になります。
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同じ敷地内のビラベスタのテラス。ラグジュアリーやなー。
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ちょっと移動してマウントフジアーキテクツ設計の造船所の社宅、SETOハウス。
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鞆の浦へ。瀬戸内を代表する商家の佇まいを残す太田家住宅。
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鞆の浦のどこか懐かしいノスタルジックな海景。
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日建設計の福山市中央図書館。
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備前で高速を降りると江戸時代に建てられた旧閑谷学校へ。ようやく見れました。
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そして兵庫県まで戻り日本最古の民家住宅である箱木家千年住宅へ。締めには浄土寺へ。写真は撮れませんでしたが圧倒的な内部空間。お腹いっぱいになりましたが、刺激的な建築探訪ができ大満足。
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そしてこの旅で一番美味しかった「つたふじ」の尾道ラーメン。コクとスッキリが共存。いやーうまかった。
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つたふじ:
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U2視察《尾道》 [建築&アート情報]

現在計画中の宿泊施設の視察で尾道まで行ってきました。色んなメディアで目にするサポーズデザイン設計のU2です。自転車ごと泊まれるサイクリスト向けのホテルとレストラン、カフェ、バー、雑貨屋、サイクルショップなどが集まる複合施設です。到着すると海沿いにある古い倉庫が見え、なにやらオシャレでグラフィカルな表現が施され、古さと新しさが混在した施設がありました。
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中に入りチェックアウトを済ませ、施設をくまなくチェック。内部はRC躯体と設備配管がむき出しの空間に石や木、鉄といった素材感のある雑多なインテリア。なんだけど全体で統一感のある構成になっていました。ホールを挟んで飲食販売部門と宿泊部門が分けられており、自転車の出し入れする範囲がうまく区分けされていました。
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海側にはこんな感じでゆっくりできる場所がカフェやレストランの前に用意されていました。もう少し温かい季節であればコーヒーやビールを美味しくいただけそうです。
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客室。自転車が架けられるようになっています。宿泊者を見ていると季節がらかどちらかというとサイクリスト以外の利用者が多く見受けられました。
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夜は尾道のシンガイ(新開)という飲屋街へ。細い道が入り乱れ古い建物が残るノスタルジックな繁華街でした。
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外で尾道の夜を堪能してから、U2に戻って再度調査。夜の施設内の観察です。旅行者だけでなく地元の人たちがレストランやバーに集まっていました。なるほどなるほど。
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朝は早起きして尾道の傾斜、路地を散策。おのみち文学の館から見る尾道の市街地。海を挟んで見えるのが向島。本当に美しい景色です。平地の少ない尾道のため、近年では平地の多い向島に住まう人が増えているとのこと。
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ホテルで朝食。ビュッフェで美味しいパン、サラダをたくさん頂きました。朝日を浴びながら食べる朝食がなんとも贅沢です。とても気づきと示唆のある視察になりました。我々のプロジェクトも実現を目指してがんばります。
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そして尾道の締めは駅前で尾道ラーメン。櫻屋http://tabelog.com/hiroshima/A3403/A340302/34004490/ 
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伊東豊雄&隈研吾《みんなの森ぎふメディアコスモス&両口屋是清東山店》 [建築&アート情報]

新国立競技場の設計案で話題の2人の建築家、伊東豊雄と隈研吾の最近の2作を見に岐阜と名古屋に行ってきました。
まずは伊東豊雄設計の岐阜市金華山の麓の岐阜大学医学部跡地に建つみんなの森ぎふメディアコスモスへ。
市立の図書館機能とギャラリーや多目的ホール等の文化や市民活動の場を提供する建物で、司町夢プロジェクトという開発の1期目につくられた建物です。今後2期、3期工事で行政施設や市民文化ホール等も建設され岐阜の文化の中心地になる予定です。年の瀬だからか人影まばらな岐阜市内においても、多くの人が集まり賑わいがありました。
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外観はシンプルなキューブ型で波打つ屋根と所々に開けられたインナーテラスが特徴的で、ファサードには円形のカフェスペースがせり出しています。TSUTAYAが運営する武雄市の図書館同様、スターバックスが入る予定だとか。
構造は1階RC造フラットスラブ構造で2階は細い鉄骨柱で木の格子屋根を支える混構造。ふんだんに木が使われているので内部に入ると檜の香りが漂います。
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1階内部は正方形平面の中心にガラス張りの閉架書庫を配置し、事務スペースやバックヤードもオープンで視線が通る大らかなプランニングになっています。外周部には展示スペースや多目的ホール、スタジオ等を置き、至る所に休憩スペースがあります。
自由度が高く、自分で好きな居場所をみつけられるようなプランは現在の公共建築では必須条件です。巨大な倉庫のような空間が前提条件なので、壁で規定するモダニズムのような空間表現とは全く別もので、元根本の箱をつくる構造とインテリアのプランニングが空間表現の大部分を占めています。市場のようなイメージでしょうか。
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圧巻は2階です。体育館のような巨大な空間を木格子の屋根が覆い、トップライトのついたグローブといわれる11の閲覧スペースが空間を従えています。
ほぼワンルームですが、書架の高さや什器が異なる為、場所場所によって異なる雰囲気があります。
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ブラウジンググローブ内部。面積はグローブのなかでも最も大きい物で、ソファーでくつろぎながら雑誌を読む所です。

公共建築で建築家が設計する物が少なくなりつつある中、久々にこの規模の建築を体験することが出来て感激しました。色々な人が使う建物を設計して初めて建築家。すぐにはチャンスはこないと思いますが、いつかこの規模の建築の設計を勝ち取りたいと思います。

続いて名古屋の東山動物園近くにある隈研吾設計の両口屋是清東山店へ。1階の店舗以外が大屋根に包まれた建築で、2階がカフェスペース。3.4階が事務所になります。
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綺麗な黒の立てハゼ屋根。愛昇殿の看板さえ取れたら。DSC03538-2.jpg
2階のカフェスペース。一階から反射して入る自然光が柔らかな空間をつくっています。
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1階は3方ガラス張りで入口から裏まで見渡せる覆われたオープンなつくりです。
大屋根の下に商品カウンターを注意深く配し、それ以外は消し去るといったつくりでしょうか。内部空間にも大屋根がきいていて分かり易い建物になっていました。


下)両口屋是清東山店と同じ通りにある橋本夕紀夫のトーヨーキッチンショールーム。
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夕景の方がよさそうです。




若人の広場&大塚国際美術館《鳴門》 [建築&アート情報]

私用で鳴門に行ってきました。行きがけに昭和42年に建てられた丹下健三の戦没学徒記念若人の広場へ。以前きた時は閉園となっていた時期で廃墟と化しており、恐怖を感じる雰囲気でしたが、今回は綺麗に整備され、清々しい公園に生まれ変わっていました。
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建物も地形と一体となっており、主張しすぎず品のある佇まいで、まるで城壁のよう。福良の入り江と山々が築く風景と一体となっており、竹田城跡にも負けない雰囲気です。
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関西近郊で若くしてなくなった学徒の遺品が展示されています。
政治的臭いも特になく、若い命の上に今の日本があることを学ばせてくれる施設です。
若人の広場(戦没学徒記念公園)
兵庫県南あわじ市阿万塩屋町2658-7
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徳島と淡路をつなぐ鳴門大橋。車で通る下を歩くことができます。上からみる渦潮も結構な迫力です。観光には是非。
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鳴門大橋の袂にある“うづ乃家”の鯛丼。醤油とは違った甘辛たれで頂く鯛丼は絶品。
徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-3 門公園千畳敷


鳴門の渦潮と並ぶ観光スポット、大塚国際美術館へ。言わずと知れた大塚グループの美術館で山をくりぬいたつくりは熱海のMOAや滋賀のMIHO等の宗教美術館に近いつくりの威厳ある建物です。内部は広大な面積で床面積は国立新美術館についで全国2位。古代から現代までの名画を陶板複製画を展示する美術館です。
去年、徳島の現場があった時は何度もよろうと思っていたのが、3000円以上する入館料と複製という言葉にひっかかり今回が初めての訪問。初めは懐疑の目で見ていましたが、ルーブル、オルセー、オランジェリー、ウフィッツィ、プラド、アカデミア、テート等にある西洋美術史に残る全ての名画が3時間位で見れてしまうので、西洋美術史の入門にも復習にも、また海外旅行で行った美術館を懐古するにも最適です。海外の名美術館で良くある絵の量に圧倒るとく感覚が関西近郊でも。出る時には3000円が安く感じられます。子供に絵心つけさせたい親御さんにお勧めです。
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通常の美術館と違って写真を撮れるのも魅力です。新婚旅行以来のシスティーナ礼拝堂。
大塚国際美術館
徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1 



韮山反射炉《ICOMOS》 [建築&アート情報]

連休に静岡にある今話題の近代化産業遺産群の一つ韮山反射炉に行ってきました。品川お台場に設置した大砲を鋳造した場所で、ペリー来航後如何に幕府に激震が走ったか良くわかる遺構です。昔は鉄骨補強がなく、漆喰でレンガも見えなかったとか。。今の方が力強く建築的にも美しい気がします。
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世界遺産登録勧告前に偶然訪れた為、ゆったりのびのびと見学することができました。
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韮山反射炉
静岡県伊豆の国市 中字鳴滝入268

服部緑地植物園《瀧光夫》 [建築&アート情報]

近所にある服部緑地の植物園に5年ぶり程に行ってきました。全国で建築と緑を組合せたデザインを手がける瀧光夫の30年前の作品です。建物の劣化や痛みは酷いですが、敷地の高低差を利用したランドスケープに溶け込んだ建築の美しさは健在です。
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日曜日なのに室内は貸し切り状態です。環境の良い場所でまわりも緑だらけなので、植物園のインパクトが薄まってしまっているからかもしれません。都会に植物園を置き、郊外の公園には図書館やランニング者用のレストスペースや中之島公園のカフェのようにある程度の用途を入れた方がより公園のバランスがよくなる気がします。
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ランニングブームで、公園全体にある程度の賑わいがある今だからこそ、もう一度、既存の公園のあり方を考える必要がありそうです。



墨会館《小信中島公民館》 [建築&アート情報]

O.S STAGEの打合せ前に一宮にある丹下健三の墨会館に行ってきました。四周道に囲まれた台形敷地を3つに分け真ん中に中庭をとった明瞭なプランをもつ建物です。外観は閉じた形状なので刑務所のような印象ですが、内部は中庭や天窓から上手く光りを取り入れた明るく開放的な空間になっています。この墨会館は元々艶金興業の本社だった物を平成20年に登録有形文化財の登録を期に一宮市が取得し、耐震改修した後、昨年から公民館として利用し広く市民に開放した施設です。多くの近代建築が取り壊される中、保存し利用することに価値を置いた良い事例の一つではないでしょうか。ダブルビームの大梁や杉板の打放し、スリッド等、丹下建築の特徴が近くで見る事が出来ることに感謝です。DSC01895-2.jpg
中庭から遠い北面のみ常滑焼のテラコッタブロックで光を取入れいます。
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エントランスピロティー。トップライトが効いています。
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開放的な中庭。ここで数多くのパーティーが開かれたとか。
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2階会長室。丹下設計の造り付け家具上部が開いているので天井の抜け感が気持ちよいです。
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集会室。昔は照明が用途に応じて上下に動いたとか。2時間数千円で貸し出されているようです。プライベートコンサート開けそうです。
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外に面する壁非構造でスラブを片持ちでもたせてスリットをつくっています。
耐震改修で鉄骨の柱が。。

丹波立杭焼 [建築&アート情報]

長いこと100圴と変わらぬような器で食事をしていましたが、先日、信楽の文五郎窯で買った器が思いの他、重宝しており、普段と同じ食事が1.2倍程美味しく感じさせてくれたので、今回は大阪から行けるもう一つの焼物の産地、篠山市に行ってきました。
日本六古窯の一つでもある丹波焼は800年の歴史を持ち、山と山囲われた渓谷のように細い盆地に60軒の窯元が点在しています。そんな篠山市今田町の中心にあるのが丹波伝統工芸公園“立杭陶の郷”。ここでは陶芸教室や産業会館と55軒の窯元が集まった窯元横丁があり、殆どの器をここで買うことができる器好きにはたまらない施設です。
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55軒一通り見ると自分の器の好みも何となくわかってくるもの。
今回は昇陽窯で何にでも合いそうなシンプルな小皿を5皿と雅峰窯でボーダー柄の茶碗をチョイスしました。
昇陽窯
雅峰窯
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今回のメインはバーナードリーチや柳宗悦とも親交が深かった丹窓窯。
ここは実際に窯元を訪れ、大皿を購入。
どれもお手頃な値段で気に入った物を購入することができました/
丹窓窯
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