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観智院客殿&西本願寺御影堂 [建築&アート情報]

縁側を身体的に養おうと京都にいってきました。まずは東寺にある塔頭、観智院。特別拝観中の国宝です。書院造の遺構として有名なので三井寺の勧学院客殿や光浄院客殿をイメージしていったのですが、残念ながら外側から建物をみることができない為プロポーションの善し悪しはわかりません。
縁側の床は人が隠れられない用に隙間をあけて張っています。廊下は鶯張り。昔は天井も紙貼りで隠れられないようにしていたとか。。江戸初期の厳しい時勢を感じながらも真逆に優雅な“五大の庭”を見ることができます。
ふすま絵は宮本武蔵筆。
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庭の奥行きと縁側の奥行きの寸法で心地よい比率がある気がしました。
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西本願寺御影堂。もはや善し悪しではなく凄いスケールです。色々な人が休憩している風景は流石です。建築として凄く魅力を感じました。
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辨慶うどん岡北に続いて2度目の京うどんを食べてきました。讃岐うどんと違って腰のまったくない麺が疲れ切った胃には最高です。出汁の旨味を素直に感じられる一杯。http://tabelog.com/kyoto/A2604/A260401/26001455/

虎屋菓寮 京都店 [建築&アート情報]

彦根のゲストハウスのプレゼンを控え、同じく景観法のかかる京都の現代和建築を見に行ってきました。中でも良かったのが内藤廣設計の『とらや』です。工場の横に併設された飲食スペースは中庭に面しており、古い蔵を眺めながらゆっくり流れる時間を楽しむことができます。氏曰く「空に開かれた呼吸している建築」と。確かに生きた空間になっています。
低い軒のラインと柔らかく落ち着いた光が抹茶や和菓子とよくあいます。京都やアート、飲食関係の本も充実しており、日常から離れ数寄を感じたい人には是非おすすめです。
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内部は庇からのびる杉の化粧垂木がそのままアーチ天井になっています。中央にはトップライト。垂木のルーバーから穏やかな光が。
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北側の中庭
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定食より高いお茶や和菓子にはびっくりですが、空間代と思って長居しちゃいましょう!

安曇野高橋節郎記念美術館&仁科神明宮【信州】 [建築&アート情報]

お盆休みをつかって涼をとりに信州にいってきました。行きがけに宮崎浩設計の安曇野高橋節郎記念美術館へ。高橋節郎は安曇野出身の漆芸家ですが、なぜか豊田市の名誉市民でもあるので豊田市美術館にも谷口吉生設計の高橋節郎館があります。豊田も安曇野も違う建築家の作品なのに非常に似た建築材料をつかいモダニズムの規範となるような空間構成をしています。
材料は水盤、ガラス、石材。平面は壁を挿入することで空間に表裏をつくり、明暗がわかれる構成にしています。立面は田舎の風景に水平ラインを強調して建築を挿入しています。どれもまさに王道ですが、住宅では中々実現できないようなことばかりで羨ましいサイズの公共建築でした。
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下)中庭。向かって左側に高橋節郎の生家があり回廊でつないでいます。
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安曇野高橋節郎記念館



国宝仁科神明宮。白馬村の南に位置する大町市にあります。元々は平安時代に伊勢神宮の荘園を守る為に建てられ、伊勢神宮同様に式年遷宮を繰り返し行いましたが、現在の建物は江戸時代の物で神明造の遺構として国宝指定されています。建物もさることながら杉並木と90度直角に折れ曲がるアプローチが圧巻でした。
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国宝仁科神明宮

信州飯。定番の蕎麦と最近話題の信州サーモンの丼です。
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信州サーモンはニジマスとブラウントラウトを交配させたものです。これが思いの他、美味しいかったです。
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八勝館《御幸の間》 [建築&アート情報]

有松絞りで有名な笹加(竹田嘉兵衛商店)さんの展示会を見に名古屋の八勝館にいってきました。八勝館は魯山人がこよなく愛したことでも有名な老舗の料亭です。
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御幸の間。昭和25年の愛知国体の折、天皇皇后両陛下が宿泊される為につくられた建物で堀口捨巳の設計です。下界から完全に隔離された敷地4000坪内の庭園に土地の高低差を上手く利用して配置されています。
日本建築学会賞の建物もさることながら、周りに広がる手入れの行き届いた庭園が圧巻。まるで大人の遊園地です。生い茂る緑の中に低いの軒のラインが綺麗な水平線をつくっているので大きな屋根があまり気になりません。
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足下を高低差分浮かした建物。池の反射光が凄く綺麗でした。
御幸の間以外にも庭園に面して色々な建物、部屋が数多くあります。どれも趣向を凝らした建物ばかりです。今回は無理をいって見学させていただきましたが、次回は食事と共にゆっくりと見学したいと思います。何年先になるかわかりませんが。。。

八勝館
名古屋市昭和区広小路町字石坂29


後楽園&岡山飯 [建築&アート情報]

朝七時半開門ということで早朝から岡山の後楽園に行ってきました。後楽園は池田綱政によって造営され1700年に完成した回遊式庭園で、日本三名園のひとつです。誰も人がいない朝の澄んだ空気の後楽園は格別です。
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写真は流店。建物の中に水を流すという“コンセプチュアル&わかりやすい”名建築です。
無駄に複雑な建築ではなく、こういう簡潔で誰にでも伝わる気持ち良い建築をつくることができたらと考えさせられます。
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南門近くの茶屋にある茶室“漣波の間”で抹茶を頂きました。これまた分かり易い空間です。

後楽園のように文化のある広い庭園はなかなかありません。
但し古さだけではなくロンドンのサーペンタインギャラリーのように新しい建築も季節毎に仮設でつくることが許されたら、新旧のフォリー建築が迎えてくれる庭園としてよりリピート率の高い庭園になる気がします。世界でも有名になりつつある直島とセットで集客できるのではないでしょうか。


岡山飯。
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大漁酒場 魚松本店のさわらの刺身。久々に美味しい刺身を食べました。感激!
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ままかり酢 これまた美味しい。

大漁酒場 魚松本店
岡山市北区野田屋町1-2-1



犬島&直島 [建築&アート情報]

広島からの帰り道にタイトなスケジュールの中で犬島と直島によりました。豊島が第一希望だったのですが時間の都合で今回は2島のみです。
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銅の製錬所跡地に新たに建てられた三分一博志設計の煙突効果を利用したエアコンのない建築です。ガラスと花崗岩、古いカラミレンガ、杉板、檜等多くの材料の組合せが素材感のある空間をつくっており真っ白な美術館とは異なった良さを感じる事ができます。内部は柳幸典の三島由紀夫をモチーフにした作品が5つのスペースにわけて展示されています。奥深い精神性が表現された内省的な作品です。
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港周辺に妹島和世による家プロジェクトが4つ。そのうちのI邸です。柱のないRがかったアクリルが構造となった建築。美しい。
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同じく妹島和世の民家を改修したF邸。昔ながらの瓦を使った民家も抽象化していけばこんなに美しい佇まいになります。こういうのを一度設計していみたいものです。
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直島の李禹煥美術館。アプローチが凄く良かったです。地中美術館同様、時が流れても永遠に残りそうな力強い建築でした。


東大寺ミュージアム《超メジャー級仏像館》 [建築&アート情報]

東大寺南大門の脇にできた東大寺ミュージアムいってきました。東大寺が多数所有する国宝や重要文化財を一般に公開するための施設です。国宝の誕生釈迦仏立像や法華堂(三月堂)の不空羂索観音立像、日光菩薩立像、月光菩薩立像をはじめ天平を代表する超メジャー級の仏像が一堂に会しています。天平〜平安期に宗教と芸術にとてつもないエネルギーが注がれていたことがよくわかります。その一つ一つの造形と装飾を目近にみることができ久しぶりに心躍らされました。
建築も昔の形を無理矢理模した建物ではなく、今の時代にあった現代的に伝統を解釈した空間で天平の至宝をみることができたら尚の事良いのではと思いました。
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誕生釈迦仏立像  東京国立博物館天平の至宝展記事より
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設計:建築研究所アーキヴィジョン
詳しくは↓
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いつみても凄い力をもつ南大門の組物。
奈良市水門町100番地


笹倉洋平展『グリン』  [建築&アート情報]

中津にあるクレフテで行われた笹倉君の展覧会にいってきました。
ドローイングの線のみで表現された絵ですが、各々まったく違った表情をしていました。オリジナリティーをもちながらも空間と凄くマッチしやすい絵なのでどんどん増殖していきそうです。
良い刺激をもらうことができました。
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因みに笹倉君は建築カメラマンとしても活躍中。N-HOUSEやH-HOUSEでもお世話になっています。
2足の草蛙を相乗効果で両立させている姿は羨ましいかぎりです。
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クレフテ
笹倉洋平

慈眼院 多宝塔 [建築&アート情報]

打合せの帰りに命名権でゆれる泉佐野市にある国宝の慈眼院多宝塔を見てきました。
関西空港自動車道と阪和自動道が交わる泉佐野JCTからすぐの所です。
深い山の中にあると思っていましたが、平地にちかい古い集落の端にあり、生い茂る木々で別世界をつくりだしています。多宝塔自体は小柄なボリュームなので背景の木々と苔の生える庭が効いており、ランドスケープとしても凄く綺麗でした。
京都のように人も多くないのでじっくりと神聖な雰囲気を味わいたい人は是非。
正月と雛祭りには金堂の薬師如来像もご開帳されるようです。
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伝承によると元々は空海により建立。南北朝の戦乱後に再興。
庫裏のチャイムをならし、200円払って拝観することができます。

真言宗御室派慈眼院
大阪府泉佐野市626


東京 [建築&アート情報]

週末に友人の結婚式で東京へ行ってきました。合間に見たかった建築を2つ。一つ目は多摩美術大学の図書館。都内から1時間以上かけて八王子へ向かいます。キャンパスに着くとアーチのかかった窓とその奥に内部の構造が見えてきます。とても美しい。内部に入ると気づくのは1階の床が傾斜になっていること。OMAの建築に似た不思議な感覚。2階に上がると体感したかったアーチ状の構造が連続する閲覧室。仕上はざっくりとしていましたが、おもしろい空間でした。春休みのせいか利用者も少なく、アート関連の本を見ながらゆったりとした時間を過ごせました。

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多摩美術大学図書館:伊東豊雄建築設計事務所


2つめは表参道にある根津美術館。根津美術館は、東武鉄道の社長などを務めた実業家・初代根津嘉一郎(1860~1940)が蒐集した日本・東洋の古美術品コレクションを保存し、展示するためにつくられた美術館とのこと。中に入ると照度を落とし気味にしたホールからは奥に大きな庭が見えてきます。ガラス越しに見る緑ってのは本当に美しい。庭に出ると散策できる小道があって歩いていくとカフェが。このカフェがまた素晴らしい。庇のついた大きな屋根に包まれたシンプルな形状ですが、緑に囲まれながら美味しいコーヒーが飲める。落着いた自然に囲まれた施設が街なかにあって、休日にこんな美術館で過ごせるなんて贅沢なことですね。その良さは周知の事実かもしれませんが、おすすめです。

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             根津美術館、NEZU CAFE:隈研吾建築都市設計事務所                                                              


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